レディースデーに行けたらいきたいな~くらいで思っていた三度目の殺人、観てきました。
前回が打ち上げ花火だったこともあり、たぶん何観てもおもしろいと思える状態ではあった気がしますが//おもしろかったです。色々と考えさせられる映画でした。推理ものでは決してないです。人情もの?でもないです。人が社会で生活していくなにか根本的なことというか、そういうのを考える感じの映画でした。語彙力なくて申し訳ないんですけど。
事件ものの作品の大体は、このお話の人物達がどういう境遇だったかとか、この事件はどんな事件だったかとか、そこから色々と考えるものと思うんですけど、それすらさせてくれないラストで、とても観客に非情な作品でした^^;;;
是枝監督の作品は初めて・・だと思ってたけど、誰も知らないって是枝さんだったんですね。柳楽くん目当てで観に行ったから監督とか気にしていなかった。。誰も知らないは柳楽くんがめちゃくちゃ可愛かったこと以外覚えていないのですが//////説明的なセリフがなくて、作品感がないというか、その世界の中に入り込める感じの映画だなと思いました。でも説明的な画はちょいちょいあったかな。
でもでもまあ、そんな感じの作りなので、福山さんは作品感を感じてしまったかなあ。日常にいない感っていうか。あと、最近よく見る広瀬すずちゃんと吉田鋼太郎さんもその俳優の存在感が出ちゃって、世界の中にどっぷりハマるのを妨げてた気がする。でもこちらは最近見過ぎてるだけで、数年後にこの映画観たら素晴らしい演技だと思います。とくにやはり広瀬すずちゃん。うまいし、若い広瀬すずは今しかいないから使いたくなるのもわかる。なので広瀬すずと吉田さんの露出が減ってから見た方がいい作品かも^^;;役所さんはすごい。本当すごい。
話それますが、観た映画のその時の感想とか見たくなってしまったので、映画のカテゴリー作りました。
映画は基本1回しか観ないので、深く読み込んだりとかしてないです。パッと見て感じたことそのまま感想にしてます。何回も観る映画は大体アニメで、作画がいいとかキャラ萌えとかそういう理由でしか見ないかな。
以下ネタバレありです。
本当に、こんなに最後で突き放される映画は初めてだと思います。
途中まで、冒頭のシーンは本当だろうから~とか、人を殺せる人間と殺せない人間がいるから~とか、咲江ちゃんの家族はこういう家族だから~とか、与えられるこれが真相でしょみたいなところから探ろうとするんですよ。この殺人はこういう背景でこんな人間関係や環境で起きたものなんだろうなって。三隅はきっとこういう人で、こういう考えのもと発言をコロコロ変えるのかなって。
とくに裏を読まずに見ていけば重盛と同じ考えに導かれるんですよ、見てる方も。重盛と同じじゃなくても、なんらかの筋立てみたいなものをしてるとは思うんです。そんで、最後突き放される。そう思いたいならそう思えばいいんじゃないかなって。
なので、なに言っても個人の感想です。としかいえない映画です。広瀬すずまたレイプされてる^^;;;とか思ってたけど、それも本人が言ってるだけで母親はにおわせることしか言ってないんですよね作品内では。法廷で話そうとしてたから真実みは高いけども。作品内で真実とわかるのは人が殺されたってことと、隠蔽したい当事者が話してる食品偽装くらいかな。
そう思いたい個人の感想として。
殺したいほどの人がいた場合、その人にとってその相手は生まれてこなければよかった人間ってことで、その相手が自分だった場合は、自分は生まれてこなければよかったと思うってことかなと。だけど、自分がそう思っても他の人が同じように思っているわけではなく、違う視点で見ればいい人だと思える部分があるのかも知れない。対象が自分なら、そうだったら嬉しいですねってことを最後に三隅は言ったのかなと。
裁判は真実を追求する場ではなく、当事者を含めた社会全体で折り合いをつける場所。だけど、法というルールがあるから、被害を受けている人が死んで欲しい、そんな酷いことをするやつは死んでいいと周りが思っても死刑は執行されない場合がある。んで殺したいほどの被害を受けているけど人間を殺せない人に代わって死刑を執行したのが三隅なのかなと。
三隅は生まれてこなければよかったと思っているからか、自分というものがなくて、それでもいい人だと思われているなら嬉しいということから、対峙した人が望んでいることをただやっていただけなのかなと。
三隅がどうして空っぽな人間になってしまったのかの描写がもうちょっとあれば良かったような気がしてきた。
凶悪という映画で、死刑で世間も自分の都合のいいように殺人しているだろうということを取り上げていた気がしましたが、今回の映画の方が死刑について考える作品としてはよかったかな。見ている間、頭がゴリゴリ働いているのがわかりました。認知症予防に良い映画だと思います。